人工知能 (物・ローグ:No.47)

今回のテーマは人口知能

人工知能はどのようにして 「名人」を超えたのか?/山本一成
将棋ソフト「ポナンザ」の作者、山本一成氏による、AI本です
ポナンザの開発、改良過程と、AI技術の進展の歴史を重ね合わせ、平易な言葉で語ります
AI論の入り口の書としてもお薦めです
巻末には、アルファ碁が囲碁棋士イ・セドル九段を破った直後に行われた、著者と加藤貞顯氏、プロ棋士大橋拓文氏との対談を収録しており、当時の興奮が、伝わってきます

AI VS. 教科書が読めない子どもたち/新井紀子
「ロボットは東大に入れるのか」プロジェクトのリーダー、数学者の新井紀子氏の著作です
AIの未来に楽観的な前述の山本氏の著書とは対照的な論調で、曰く、「シンギュラリティは到来しない」、「AIは、あたかも意味を理解しているかのようなふりをしているだけ」
前半部分では主要なAI技術の解説が続きますが、後半は、「不完全」なAIにも劣る読解力しか持ち合わせない、現代の学生たちの現状分析が中心となります
人工知能が人類を支配するSF世界のデストピアよりも暗澹たる気持ちになる警告の書です

レンブラントの身震い/マーカス・デュ・ソートイ
こちらの著者も数学者で、現代のAI技術に関する詳しい解説が随所に出てきますが、視点の中心は常に「人間」にあります
音楽や美術に造詣が深く、人間の創造性について、AIを引き合いにしながら、様々な角度から論考していきます
ちなみに、ブライアン・イーノの名前も出てきたりします!

コメントは受け付けていません。